香りブランディングの重要性
香りブランディングとは
香りブランディングは、香りから企業や店舗のブランドコンセプトを伝え、お客様に共感してもらうための手法です。
企業や店舗が「この香り=このブランド」と認識されるように設計し、ブランドの価値や世界観を強化する役割を果たします。
例えば、パン屋の香ばしい匂いが購買意欲を高めたり、ホテルやブランドショップで香りを演出した快適な空間があると、その場の雰囲気や感情が長く記憶に残るように、店舗や商品に特定の香りを取り入れることで心地よい体験を提供し、ブランディング強化につなげることができます。
嗅覚の特徴
感情と深く結びつく
香りをつかさどる嗅覚は、人間の感情や記憶と密接に結びついており、無意識のうちに人の行動を左右します。
嗅覚からの情報は五感の中で唯一、脳の大脳辺縁系(特に海馬や扁桃体)と直接届き、感情や過去の経験と結びつきます。そのため、特定の匂いを嗅ぐと、一瞬で過去の出来事を鮮明に思い出すことが多いのが特徴です。(「プルースト効果」とも呼ばれます)
他の感覚よりも持続する
嗅覚の記憶は、他の感覚に比べて非常に長く持続すると言われています。
研究によると視覚が4ヶ月後に40%になるのに対し、嗅覚は1年後にも65%残っているとされています。場合によっては数十年後でも再び匂いを嗅ぐことで記憶が甦ることがあるのが嗅覚なのです。(「Long-Term memory of odors with and without verbal descriptions 」1973 by Tryggより)
香りがマーケティングに使われる理由
「香り」マーケティングは、嗅覚を通してブランドコンセプトをお客様の商品・サービスの購買意欲へ訴求する方法です。
嗅覚は、視覚や聴覚に比べて長い間記憶にとどまるということも実験で証明されており、マーケティングの有効な手段として注目されています。
01 滞在時間を延ばす
香りによる空間演出の活用は、待ち時間の体感を短くする働きがあります。(ワシントン州立大学/アメリカ、“店舗環境の改善:嗅覚への訴求は評価と行動に影響をもたらすか?”:ournal of Marketingより)
快適な香りがあると店舗や施設での滞在時間が長くなり、結果として購買意欲が高まることが期待できます。
02 顧客体験の創造(カスタマーエクスペリエンス)
香りは感情や記憶に強く作用し、魅力的な演出をすることで感情的なつながりを強化し、より顧客満足度を高めます。
研究にとると、香りによる空間演出を導入している店は、導入していない店よりも質の高い店と認識される結果が示されています。(ワシントン州立大学/アメリカ、“店舗環境の改善:嗅覚への訴求は評価と行動に影響をもたらすか?”:Journal of Marketingより)
03 ストレス軽減とリラックス効果
心地よい香りはお客様の再来店に効果をもたらします。(ハセルト大学/ベルギー;Environment and Behaviorより)
リラックスできる香りを使うことで顧客のストレスを軽減し、より快適な体験を提供することで、再び来店する機会を創出します。
minaromaの香りブランディング
ミナロマの香りブランディングは、企業・店舗とその先に存在するお客様双方のコミュニケーションをとる架け橋としての位置を大切に、ブランドの魅力を最大限に表現します。
01 ブランドコンセプトと目的の明確化
ブランドコンセプトから香りを導入する目的を明確にします。
例)
・高級感を演出→ホテル、飲食店など
・リラックス効果→美容室、ヨガスタジオ、ネイルサロンなど
・モチベーションを上げる→オフィス、会議室など
・安心感→クリニックなど
02 香りの適用方法の選定
ブランド体験に香りをどのような形で取り込むかを決めます。
例)
・空間演出→店舗・ホテル・オフィスでの拡散
・製品への組込→タオルウォーマーへの設置
・パッケージやノベルティ→名刺の香り付け、香り付きのカード
03 香りの選定
ブランドコンセプトを反映する香りを選びます。香りにの持つ心と体への作用や特性を活かし、ブランドの世界観に合わせて丁寧に選定します。
ロゴ、カラーなど他のブランド要素と統一感を持たせてブランド効果を最大化します。
minaromaオリジナルアロマまたはオーダーメイド制作より決定します。
例)
・高級感 → ホーウッド、ローズ、ネロリなどフラワー系・ウッド系の香り
・爽やかさ→ レモン、ローズマリーなどシトラス系・ハーブ系の香り
・リラックス感 → ラベンダー、バニラ、オレンジなどシトラス系・オリエンタル系の香り
・エネルギー感とリフレッシュ感 → ミント、グレープフルーツなどハーブ系・シトラス系の香り
04 香りのテストと調整
実際に香りを空間や製品に設置してテストを行います。フィードバックを受け最適な香りの強さやブレンドを微調整します。
・香りの印象・強さ・持続時間を調整
・お客様の反応を確認
・他のブランド要素(デザイン、ロゴ、空間インテリアなど)との相性を確認
05 継続的な運用
香りをシーズンごとに変更したり特別なイベントに合わせた香りにするなど、継続して新鮮な体験を届けることで顧客体験を強化します。
広告やSNSなどのプロモーションでも香りのコンセプトを伝えることで、香りがブランドのアイコンとして認知されるようになり、顧客が香りを嗅ぐだけでブランドを思い出しリピート率の向上にもつながります。